体操雑学

鉄棒の手放し技解説 -トカチェフ編-

どうもー!管理人のたっくんです!

今日は鉄棒の手放し技解説第3弾「トカチェフ編」です。

近年また使用する選手が増えてきたトカチェフ系の技ですが、鉄棒をとび越す姿は超カッコいいですよね!

どんな派生技があるのか早速勉強していきましょー!

トカチェフとは

本家本元:トカチェフ : The King of Gymnastics 2013-2016
トカチェフ(懸垂前振り開脚背面とび越し懸垂)
1977年に旧ソビエトのアレクサンドル・トカチェフ選手が発表。
鉄棒の代名詞と言われるほど一世を風靡した手放し技です!

現在ではC難度に設定されています。

トカチェフ派生技①伸身トカチェフ

伸身トカチェフはその名の通り伸身姿勢で行うトカチェフです!
発表者の名前はついていないのでそのまま伸身トカチェフと呼ばれます。

身体をまっすぐに伸ばした姿勢でバーをとび越す姿を初めて見た時「いやどういう原理でこうなったんよ」と驚愕したのを覚えています。

トカチェフ派生技②リンチ

本家本元:リンチ : The King of Gymnastics 2013-2016
リンチ(トカチェフ1/2ひねり片大逆手後ろ振り倒立)
トカチェフに半ひねりを加えた技がリンチ(D難度)です。

この技の面白いところは懸垂ではなく「後ろ振り倒立」までを技としているところです。
バーを掴んだとしても倒立まで上がらなければ失敗したトカチェフと認定されてしまうので、難度も下がるし減点もされるという結構リスキーな技です。

ちなみに開脚ではなく屈伸で行ったら「サミログ(D難度)」という技になり、
片大逆手ではなく両大逆手で行ったら「クレザ」というE難度の技になります!

トカチェフ派生技③モズニク

モズニク(伸身トカチェフ1/2ひねり片大逆手後ろ振り倒立)
2007年にクロアチアのマリヨ・モズニク選手が発表したE難度の大技です。

この技をきっかけにまたトカチェフ系の技を取り入れる選手が増えましたね!
実は2009年度版の採点規則にはモズニクしか記載がなく、前述のリンチはモズニクの欄に「開脚=D」とだけ書かれているという超塩対応だったんです。
リンチさん、なんかやっちゃったんでしょうか…?

実は体操にはこういう忘れられてる技もあって、新技をきっかけに遡って記載されることがあります。
今回はモズニクが発表されたことによって、「伸身トカチェフひねりがあるなら開脚もあるっしょ!」ってことでリンチが認定されました。

トカチェフ派生技④リューキン

本家本元:リューキン(鉄棒) : The King of Gymnastics 2013-2016
リューキン(伸身トカチェフ1回ひねり懸垂)
1988年に旧ソビエトのワレリー・リューキン選手が発表したF難度の大技です。

リューキン選手は鉄棒と床にオリジナル技を持っていて、しかも両方とも現在でもF難度、H難度という時代を先取りしすぎたレジェンドジムナストです!

鉄棒のリューキンもいまなお実施できる選手の少ない大技です。

トカチェフ派生技⑤ピアッティ

ピアッティ(シュタルダーor足裏支持回転orほん転)からトカチェフ)
シュタルダーなどの鉄棒に近い技グループの技から連続してトカチェフをおこなうのがピアッティです。
2017年度版の採点規則まではトカチェフと同じC難度だったのでやる選手がほぼ皆無だったのですが、現在はD難度に無事格上げされました!

トカチェフ派生技⑥スアレス

スアレス(シュタルダーor足裏支持回転orほん転)から伸身トカチェフ1回ひねり懸垂)
前述のピアッティを伸身で行い、さらに1回ひねりを加えたG難度の神業です!

一瞬の間に色んな要素の動きが含まれるので超絶難しい手放し技で、実施している選手はいまだに少ないですね。
動画はシュタルダー版のスアレスです!

まとめ

今日は鉄棒の手放し技の代名詞「トカチェフ」についてザックリ解説してきました!

・トカチェフ(懸垂前振り開脚背面とび越し懸垂)
・リンチ(トカチェフ1/2ひねり片大逆手後ろ振り倒立)
・モズニク(伸身リンチ)

・リューキン(伸身トカチェフ1回ひねり)
・ピアッティ((シュタルダーor足裏支持回転orほん転)からトカチェフ)
・スアレス(伸身ピアッティ1回ひねり)


僕はトカチェフに挑戦して腰を強打した苦い思い出があるので、トカチェフができる人はマジで尊敬します!

次回はギンガー系の手放し技を解説したいと思います。

また見に来てくれると嬉しいです!
ありがとうございましたー!!!

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