第79回全日本体操種目別選手権の男子あん馬(PH)は、“1回のミスが致命傷になる”種目ならではの緊張感が最後まで続く決勝となりました。
旋回の質、移動の滑らかさ、支持の安定感——どれか一つでも崩れると一気に減点が積み重なる種目ですが、上位選手はその難しさを感じさせない完成度で会場を魅了。
この記事では、男子あん馬の1位〜3位の演技の見どころと、簡単な選手紹介を中心に振り返ります。
1位:長﨑柊人(ジュンスポーツ北海道)
男子あん馬を制したのは、長﨑柊人選手(ジュンスポーツ北海道)。
今大会では、Dスコア6.000の高難度構成を大きなミスなくまとめ上げ、優勝を勝ち取りました。
あん馬は「難度を上げるほどミスが出やすい」典型的な種目で、勝ち切るには“攻め”と“まとめ”の両立が必要です。
長﨑選手は、攻めた構成を採用しながらも、旋回の乱れを最小限に抑え、最後までリズムを崩さずに着地まで運び切ったのが最大の勝因でした。
<ざっくり選手紹介>
長﨑 柊人(ジュンスポーツ北海道)
学生時代からあん馬のスペシャリストとして注目される
今大会であん馬の新王者に
2位:杉野正尭(徳洲会体操クラブ)
2位は、杉野正尭選手(徳洲会体操クラブ)。
優勝争いに食らいつく演技で、最後まで会場を沸かせました。
あん馬の採点は、演技の派手さ以上に「旋回がどれだけ正確か」「支持がブレずに回れているか」といった、質の部分が強く問われます。
杉野選手はまさにその“質”で勝負できるタイプで、落下や大きな乱れを出さずにまとめ、表彰台を確保しました。
<ざっくり選手紹介>
杉野 正尭(徳洲会体操クラブ)
パリ五輪代表メンバーでキャプテン
あん馬、鉄棒に高い得点力を持つオールラウンダー
3位:土井陵輔(セントラルスポーツ)
3位に入ったのは、土井陵輔選手(セントラルスポーツ)。
あん馬の決勝で表彰台に残るには、難度と完成度のどちらか一方では足りず、「大崩れしない強さ」が絶対条件になります。
土井選手も、緊張感の高い決勝の中で演技を成立させ、価値あるメダル獲得となりました。
<ざっくり選手紹介>
土井 陵輔(セントラルスポーツ)
2022年世界体操選手権代表メンバー
今大会ゆかでも6位に入ったオールラウンダー
総括
第79回全日本種目別の男子あん馬は、高難度構成をミスなくまとめた長﨑柊人選手の優勝が象徴的な決勝となりました。
あん馬は、わずかな崩れがそのまま点差に直結する種目。
だからこそ「攻めた構成で、最後まで回り切る」演技の価値は非常に大きいと言えます。
また、2位・3位も決勝でしっかりまとめ切り、“種目別決勝で強い選手”が上位に残った形でした。
今後は、優勝した長﨑選手が“新王者”としてどこまで伸ばしていくのか、そして上位勢が次戦でどんな構成で挑んでくるのか——あん馬から目が離せません!
